ミュオン原子からの特性 X 線測定による原子核の研究
ミュオン原子からの特性 X 線測定による原子核の研究


冷却した銀板上に形成した固体重水素薄膜に研究目的の原子核(A*)をイオン注入した後、負ミュオンを入射させる。負ミュオン(μ-)はミュオン重水素原子(dμ)を形成して拡散し、注入された原子核と衝突し負ミュオンを与える。
このミュオン移行過程で発生する注入原子核のミュオン原子X線を測定すると、その原子核の電荷密度分布(原子核の形状)に関する情報が得られる。
ミュオン原子の半径は通常の原子の1/207と小さく、ミュオン原子軌道は原子核近傍に位置するので原子核の電荷密度分布の影響を受けている。従って、ミュオン原子X線のエネルギーや同位体シフトを精密測定することにより原子核の電荷密度分布の情報が得られる。
最近、この実験装置で質量分析し、固体重水素中に注入された球形核の148Smと変形核の152Smのミュオン原子X線測定に成功した。この実験データと理論計算値を比較することにより、Sm原子核の基底状態の電荷密度分布(原子核の形状)について研究できる。
この実験装置は、J-PARCミュオン研究施設に移送され、そこで実験を再開する。






